電化製品や調理器具など、世の中には便利なものがたくさんあります。
カードローンもその『便利なもの』の1つ。
電化製品や調理器具には、取扱説明書が付いていて安心・安全に利用できるようになっています。
しかし、カードローンには安心・安全に利用するための取扱説明書はありません。
そのため、使い方を間違えてしまい、日常生活に支障をきたす人も・・・。
でも、カードローンは上手に利用すればとても便利なカードで、生活をスムーズにする事も可能です。
ここでは、失敗しないためのカードローンの上手な活用方法や、使い方によるメリット・デメリットなどカードローンの『使い方』についてわかりやすく説明します。
カードローンを上手く使うには自分の家計を把握する
ちょっとお金が足りない時や、急な出費の時にカードローンがあると便利ですよね。
そのカードローンを上手く使うコツは、自分の家計をしっかりと把握すること。
なぜなら、カードローン会社には細かい家計の収支まではわからないから。
ほとんどのカードローン会社では、申し込みの時に「家賃の負担があるか」「他にローンがあるか」の項目は確認されますが、その他の支払いについての確認はありません。
しかし、保険の支払いや光熱費・学費など、それぞれの家庭によって毎月必要な費用は違います。
だからこそ、カードローンを利用するには、しっかり家計を把握しておく必要があるのです。
家計を把握しておくことで、月々いくらなら返済にまわせるのかがわかり、計画を持って借入することができます。
カードローンは自由に使えて便利だけれど、借金です。
カードローンを上手に利用するためには、毎月確実に入ってくる金額と、支払いが必要な金額がどれだけあるのかを認識して、いくらまでなら借りても大丈夫なのかを知ったうえで利用しましょう。
借りれる限度額と払える限度額は違う!使う限度額は自分で設定
自分の家計をしっかり把握したら、カードローンを利用する時に、自分で利用限度額を決めましょう。
それは、カードローン会社が設定する利用限度額と自分が返せる限度額は違うから。
カードローンは、利用者それぞれに利用限度額が設定されています。利用限度額が多い人もいれば、少ない人もいますよね。
しかし、この利用限度額は、カードローン会社が貸しても大丈夫だろうという金額で、自分が返せる金額というわけではありません。
たとえば、利用限度額が50万円あったとしても、自分が返せる限度額は10万円かもしれないということ。
カードローンの利用限度額があると、余裕ができた気がして、貯金がないのについ借りてしまいがちですが、利用限度額は貯金ではありません。
あくまでも借りれる金額で、自分のお金ではないのですから、ちゃんと返すことも考えて、返せる範囲内の金額を利用限度額として自分で設定しないといけないのです。
特に、収入が安定している公務員や大手企業のサラリーマンは、審査に通りやすいので、複数のカードローンを利用できる人が多いです。
そのため、使いすぎる人が多く、借り過ぎで返せなくなる人もいます。
自分の利用限度額を決めて使うのは、とても大事なことです。失敗しないためにも、返せる金額を利用限度額に決めて、上手に利用しましょう。
あちこちから借りるのは下手な使い方!借入金は1本化が一番
カードローンで最初に契約した時の利用限度額は、低めに設定されているところが多いです。
そんな時に、希望借入金額に利用限度額が満たないからと、クレジットカードのキャッシング枠や他のカードローンなど複数のところから借りる人がいますが、それはカードローンの下手な使い方。
お金を上手に借りるのは、1つのところから借りるのが一番です。
複数のカードローンを利用するのは、借金を増やすだけではなく、返せなくなることも・・・。
あちこちから借りるといけない理由は、以下の4通り。
- 借入金額を把握しにくい
- 返済額を把握しにくい
- 多重債務におちいりやすい
- 必要以上に借りてしまう
それぞれの理由を詳しく見てみましょう。
借入金額を把握しにくい
複数のところから借りると、それぞれの会社からいくら借りているのかを把握しにくくなります。
合計でいくら借りているとわかっていても、それぞれ返済日も返済額も違い、借入額が減っていっても、どこの分がどれだけ減って、どれだけ残っているのかを把握しにくくなります。
返済額を把握しにくい
カードローン会社によって、返済額はバラバラ。
月々2,000円のところや4,000円のところなど、借りている金額によって変わることもあります。
複数から借りると、1社ずつの返済額があいまいになり、少ない金額でダラダラと返して返済期間が長引くことにもなるのです。
多重債務におちいりやすい
毎月の支払いが苦しくなると、つい頼りたくなるのがカードローン。
しかし、収入が増えているわけでもないのに「ちょっとだけ」「今月だけ」と少しずつ
借入をして、気付いた時には何社からも借りていたという人は多いのです。
複数から借り出すと、借入枠が空いたところから借りて、また、次に空いたところから借りてと、返済をしていても借入額が減らず、多重債務となっていきやすいのです。
必要以上に借りてしまう
自分の貯金がない人ほど、利用限度額が10万円や30万円あるカードローンをいくつか持っていると、返すことを考えずに自分の貯金のように使いがちです。
気軽に借りることができることもあり、お給料日前で足りないからと、我慢せずに借りたり、急な出費の時に余分に借りるなど、複数のカードローンを持っていると必要以上に借入をしてしまうのです。
「借金返済のため」「念のため」の借入はしてはいけない
必要以上に借りてしまう人の多くが、返済ができないから別のところで借りて返済をするといった借金返済のためや、持っていないと不安だからと念のために借りてしまっています。
基本的にカードローンの使い途は自由なので、事業生資金じゃなければ何に利用してもいいのですが、「借金返済のため」「念のため」という理由で借りてはいけません。
なぜなら、借金の返済のために借りるということは、さらに借金を増やしているだけで、借金は減っていません。
それどころか、どんどん借り入れ先も増えていき、自転車操業に陥ってしまい、最悪の場合は返せなくなることも・・・。
だから、絶対に借金の返済のために借入をしてはいけません。
また、実際に必要な金額は1万円なのに、「念のため」ともう1万円余分に借りたり、使う予定もないのに財布にお金が入ってないと不安だからと、念のための借入もしてはいけません。
なぜなら、念のために借りたお金は、借りてすぐに使わなかったとしても返さないから。
カードローンは専用カードで自由に借りることができますが、返すこともできます。
しかし、念のために借りたお金を、使わなかったからといってすぐに返す人は、ほぼいません。
いったん自分の財布に入れてしまうと、借りた感覚が薄れ、そのまま借りてしまうからです。
念のためで借りる人も、気がついたら利用限度額いっぱい使ってしまっていて、また別のところで借りてと自転車操業に陥りやすいのです。
だから、絶対に念のためで借りてはいけません。
念のために借りてしまいがちな人は、カードローン会社によっては1,000円から借入ができるところもあります。
低い金額から借入できるところを選んで、必要最低限の金額だけを借りるようにしましょう。
口座一体型・自動融資付きカードローンは利用しない方がいい?
カードローンの中でも銀行カードローンの場合は、キャッシュカードにカードローン機能を付加して利用するところもあり、キャッシュカードで借入をします。
口座と一体型になっているため、まわりにカードローンの利用がわからないのはいいのですが、キャッシュカードで借入ができることで、借入している感覚を薄くさせてしまうのが欠点です。
また、口座一体型のカードローンには、自動融資機能がついているところが多いです。
自動融資機能とは、クレジットカードやカードローンの返済日に、引き落とし口座の残高が足りなくて返済額が引き落とせない時に、自動的に貸付されて返済ができるというもの。
そのため、返済が遅れることはないので、遅延にはならないのですが、借りた意識がないまま借入をしてしまうことになり、知らない間に借入が増えてしまうことになるのです。
きちんと意識を持って利用できるなら、キャッシュカード一体型で利用できるカードローンは、カードを増やさずに済み、誰にもバレずに利用できるので便利です。
しかし、カードローンの利用は、専用カードの方が意識を持って利用するので、借り過ぎなくていいのかもしれません。
また、キャッシュカードと一体になっている場合は、利用できるATMが限られるため、返済の自由度が下がります。
口座一体型や自動融資機能がついているのは便利ですが、きちんと管理できないなら、意識を持ってカードローンの利用ができる、専用カードでの利用の方がいいでしょう。
カードローンの金利は日割り!返せる時は返済日を待たずに返す
カードローンを賢く使うコツは、借り過ぎないのが一番ですが、借りた後も賢く使う方法があります。
それは、随時返済。
繰り上げ返済や追加返済といわれるもので、返済日以外に返済をすることをいいます。
なぜ、随時返済がいいかというと、元金を減らすことができ、金利の負担も減らすことができるから。
カードローンの金利は年率で表示されていますが、利用金額に対して日割りで計算されます。
たとえば、10万円を年率18%で借りていて、月々の返済額が1万円とします。
カードローンの返済額には利息が含まれているため、最初の返済1万円のうち1,479円(30日分)が利息で、返済後の残高は91,479円です。
次の返済額は91,479円に対して日割りで計算されるので、利息は1,353円(30日分)で残高が82,832円になります。
しかし、次の返済までの間に1万円を返済していると、次の返済日の返済額は81,479円に対して計算されるので、利息が1,205円になるということです。
(注)随時返済額に返済日翌日から随時返済日までの利息がかかるところもあります。
また、カードローンの返済方法には、35日ごと返済という方法があります。
名前のごとく35日以内ならいつでも返済していい返済方法なのですが、返せる時は35日を待たずに返済することをおすすめします。
たとえば、上記と同じように10万円を年率18%で借りて1万円ずつ返済した場合は、最初の返済1万円のうち1,726円(35日分)が利息で返済後の残高は91,726円です。
次の返済も35日目にすると、利息が1,583円で残高が83,309円です。
でも35日を待たずに、25日目に最初の返済をして次の返済を35日目にした場合は、最初の返済時の利息は1,233円で残高は91,233円です。
次の返済時の利息は1,575円になり、残高は82,808円になるので、少し早く返すだけで
501円も変わるのです。
返済日を待たずに返すだけで、元金に当てられる金額が増え、次の返済時の利息を抑えることができるので、早く返せる時は返済日を待たずに返済しましょう。
また、随時返済や返済日より早く返すのは、ATMから入金することになります。
気になるATM利用手数料は、カードローン会社によってかかるところと一切かからないところとありますが、借入先の自社ATMなら手数料は一切かかりません。
カードローンは、上手に早く返済して、長く借りないのが借入上手になるコツです。
カードローンをバレずに上手く使うには少なく借りて遅れず返す
カードローンを利用する人の中には、返済の心配はないけれど、絶対に誰にもカードローンの利用を知られたくないという人も多いです。
そんな人にとっては、いかに上手にバレずに利用できるかが知りたいところですよね。
カードローンをバレずに上手に使うコツは、ズバリ、少なく借りて遅れずに返すこと。
なぜなら、カードローンの利用がバレる一番の原因は、「遅延」だから。
カードローンでは、家族にバレる心配のある郵送物は、郵送を希望するかしないかを選択でき、希望しない限り、郵送されてくることはありません。
郵送を希望しない場合は、WEB明細といって、インターネットで自分の会員ページで確認することができます。
しかし、返済が遅れると電話はもちろん、ハガキで入金のお願いをされることがあり、さらに放っておくと督促状が届きます。
きちんと返済していれば、何も届かないのでバレることはありませんが、ひとたび返済が遅れると、家族にバレてしまうのです。
家族にバレないためにも、遅れずに返済するためにも、利用明細書はしっかり確認しなければいけません。
利用明細書には「借入金額」「利息」「残高」など、借入に関しての大切なことが書かれています。
借入・返済のたびに自分の借入状態を把握して、遅れず返済するのがバレずに上手に使うコツです。
カードローンは使い方1つで生活を豊かにできる
カードローンの上手な使い方のコツを紹介してきまたが、やっぱり利用するのは怖いなぁと思った人もいると思います。
でも、カードローンは決して怖いものではありません。
自分の収支をしっかり把握して、返せる金額を短期間で借りて返す利用の仕方であれば、人間関係がスムーズになったり、自信の生活が豊かにもなります。
カードローンを利用するうえで、一番してはいけないのが、見栄や借金のための借入です。
見栄や借金のための借入は、収入が増えない限り借入額が減らず、返済に追われることになるのです。
カードローンを上手に利用するのは、自分次第です。
本当に必要かどうかを、家計と照らし合わせて考え、無理のない借入で、安心・安全に上手に利用しましょう。