「銀行に預けていても増えない」「スマホや携帯で気軽にできる」「お小遣いを増やしたい」など、さまざまな理由で貯蓄よりも投資をする人が増えましたよね。
数千円から始められる商品があったり、オンライントレードで証券会社の営業時間に関係なく取引きが出来るようになり、主婦やサラリーマンの人も気軽に投資をしています。
そのため、急にお金が必要な時など、すぐに現金化できずに困ることもあるのです。
そんな時、投資で得た利益を引き出すまでのつなぎとして、カードローンはとても便利です。
ここでは、投資にカードローンを利用する時の注意点やメリットなど、投資にカードローンを活用する方法を紹介したいと思います。
投資目的で借りれるローンはあるの?

基本的に金融機関で借りれるローンには、株式やFXのような投資目的に借りれるものはありません。
しかし、カードローンは、資金使途を証明する必要もなく目的は自由なので、株式やFXの資金としても利用することも可能です。
ただし、金融機関のカードローンは、事業性資金への利用ができないので、投資事業として会社化している場合は利用できません。
とはいえ、カードローンは借金です。
株式やFXは必ず利益が出るというものではないので、カードローンで借金をしてまで、投資をするのはリスクが大きいうえに、利益が出なかった時には借金が増えるだけです。
生活に支障がないお金でスタートすることをおすすめします。
カードローンを投資に活用するメリットは?
投資は、生活に支障がないお金で始めるのが理想ですが、どうしてもすぐに始めたい人もいますよね。
そんな時に、カードローンを投資に利用したいと思う人もいるはず・・・
投資にカードローンを利用するメリットは、自己資金がなくてもチャンスをものにできるかもしれないこと。
また、すでに投資をしている人でも、利益を生活費にあてたいけれどまだ決済したくないといった時に、カードローンで借りてしのぐことができます。
ただし、カードローンで借入したお金を投資に利用する時は、必ず利益がでるわけではないので、少額におさえなければいけません。
運用の専門家が、株式や債権などに投資した資金を運用する投資信託や上場している株の投資信託なら、1万円のから初めれるところもあるので、その初期投資を借りるくらいならいいかもしれませんね。
しかし、投資には初期費用の他にも証券口座の管理費用や運用管理費用・購入時手数料などのさまざまな手数料がかかります。
投資を初められる金額だけを見て、安易に始めると、利益よりも維持費や手数料の方が上回ることもあるのです。
利益を出すために、運用管理費や維持費で借金をしていたんでは、元も子もありませんよね。
そのため、カードローンを投資に利用するにしても、購入から換金までにかかる総費用をしったうえで、ある程度の自己資金を用意して始めるのがいいでしょう。
そして、借入金額と現金化するのにかかる手数料以上の利益が出たら、すぐに返済するのが、カードローンを上手に活用するコツです。
つなぎ資金にカードローンを利用
投資で利益が出たら、現金化したくなりますよね。
しかし、利益を現金化するには、手数料がかかります。
そのため、利益と引き出せる金額は同じではありません。
また、換金する金額によって手数料は違いますが、金額が低いと手数料が多くかかるので、利益が出たからといってすぐに現金化すると、受け取れる金額が少なくなることもあるのです。
さらに、投資で得た利益を現金化するには時間がかかり、即日には受け取れません。
急に現金が必要になって、急いで現金化したいのに、何日もかかると困りますよね。
そんな時に、カードローンをつなぎ資金として利用すると、とても便利です。
カードローンなら、即日借りれるところもあり、いつでも自由に返済できるので、投資で得た利益を受け取るまでの短期間借りるだけなら、すぐに返済できるので金利の負担も少なくて済みます。
無利息期間のあるカードローンであれば、金利の負担なしでつなぎ資金として利用することも可能です。
専属トレーダーは収入があってもカードローンの審査に通らない?
つなぎ資金としてカードローンを利用する時に、個人投資家で専属トレーダーの場合は、申し込みできるのかなぁと思った人もいるのでは?
なぜなら、専属トレーダーは無職といわれているから。
カードローンの申し込み条件は、どこも必ず「安定した継続的な収入のある人」となっています。
カードローン会社のいう安定した収入というのは、金額が高いか低いかをさすものではなく、毎月一定額の収入を得ているということです。
そのため、専属トレーダーのように、毎月一定額の収入を継続して得れるかどうかわからない場合は、たとえ、月に100万円利益を上げたとしても、カードローンの審査に通るのは難しいとされているのです。
ただし、まったく借りれないというわけではありません。
カードローンの申し込みには職業を記入する欄がありますが、きちんと確定申告をしているのであれば、自営業・自由業・個人事業主として申し込むことができます。
高額を借りるわけではないなら、前年度の税込年収を記入して問題がなければ、審査に通る可能性があります。
そのため、確定申告をしていない場合は、収入証明書の提出が必要になった時に提出できるものがないので「無職」とみなされ、借りれないこともあります。
先物取引やFXの追証をカードローンで払うと危険!借金を増やすことに
投資といってもさまざまな種類があります。投資信託・FX・株式・不動産投資・債権・先物取引などなど。
これらの投資方法の中には、証券会社に担保(委託保証金)を入れて、買付けに必要な資金や売付けに必要な株式を証券会社から借りて行う取引があります。
この委託保証金は、信用取引やFXを始めるにあたって、必ず入れなければいけないものです。
委託保証金の金額は、約定代金といって「取引が成立した株価」×「取引が成立した株数」の総額に対して一定の比率以上が必要で、法令上は30%以上となっています。
信用取引では、この委託保証金のおよそ3倍の金額まで取引ができるのです。
委託保証金は日々増減するため「最低保証金維持率」があり、維持率より下がった時に「追証」といわれる追加保証金が発生します。
この追証が発生すると、取引きを続けるかやめるかを素早く判断して、続ける場合は、追証を期日までに入金して、その状態を解消しなくてはいけないのです。
最低保証金維持率は25%が相場で、取引している金額によって発生する追証の金額も違います。
追証は入金できないと強制決済となり、委託保証金のマイナス分が借金となるので、カードローンで借りて払おうとする人もいるのです。
しかし、追証を入れたからといって必ず解消できるわけではありません。
カードローンでその場をしのいでも、結局最終的にさらに追証が必要になることもあるのです。
そうなると、カードローンも借金です。
追証でできた借金とカードローンの2つの借金を一度に抱えることなってしまいます。
そのため、自己資金のない人が委託保証金の必要な取引きをするのは、とても危険なので、取引をしてはいけません。
注意!投資でできた借金は自己破産できない可能性アリ
投資を始める人の多くが「少しでも資産を増やしたい」という気持ちからだと思います。
しかし、投資は必ず利益がでると約束されているわけではなく、いわばみずもの。
大きな利益を得ることもあれば、莫大な借金を抱えてしまうこともあります。
自分のお金の範囲内でしている分にはいいのですが、先物取引やFXなどの、自分の資産以上に取引きが可能なものもあるので、その場合は注意が必要です。
たとえば、株式投資では信用取引で元本の3倍の取引きが、FXにおいては25倍までの取引きが可能とされています。
株式投資では、元本が100万円あれば300万円の取引きが、FXだと2,500万円まで可能ということ。
利益が出れば問題ないですが、ほんの一瞬で多額の借金を背負ってしまうこともあり、返せないという人もいるのです。
そんな時に、自己破産を考える人もいると思いますが、残念ながら基本的に株式投資やFXなどの投資でできた借金は、免責されないことが多いです。
その理由は、破産法252条1項の免責不許可事由」にあります。
その中の事例に「浪費又は賭博その他の射幸(しゃこう)行為をしたことによって著しく財産を減少させ,又は過大な債務を負担したこと」とあり、投資や投機はその他の射幸行為にあたるのです。
射幸行為とは、偶然に利益や成功を手にすることのできる行為のこと。
そのため、経済的に不相応な金額で取引きをする、先物取引やFXなども射幸行為とみなされるのです。
しかし、必ずしも免責不許可になるわけではなく、自己破産申請者のおかれている状況や負債額など、総合的に判断して「この借金を返済するのは不可能」と裁判官が判断すれば、裁判官の裁量で免責や一部免責になることもあります。
万が一、投資で失敗した時には、カードローンで借金を増やさず、弁護士に相談するようにしましょう。
カードローンで借りたお金を投資に使う時は少額を短い期間で
もともと投資にはリスクがつきものです。
そのため、カードローンで借りてまで投資をするのはおすすめできません。
しかし、利益を現金化するまでのつなぎ資金のように短期間ですぐに返済できる場合や、積立投資信託の1月分の積立金といった少額を借りる分には、とても便利です。
投資はあくまでも自己資金内でするのが一番ですが、カードローンを上手に利用することで、スムーズに取引できることもあります。
投資もカードローンも、無理のないように上手に利用するといいですね。