限度額内なら何度でも借入ができ、余裕ができた時には、臨時で返済もできるカードローンはとても便利です。
しかし、借りたり返したりを繰り返しているうちに、利用残高が分からなくなり、返済がしんどくなることも・・・
利用残高を把握することは、カードローンを失敗なく利用する上でとても重要です。
でも「どこで確認できるの?」「利用残高が限度額に達してないのに借りられない」など確認方法や利用残高と限度額の関係などわからないことがありますよね。
そこでここでは、カードローンの利用残高について詳しく紹介したいと思います。
利用残高は借りれる額?借りてる額?利用残高とは
カードローンの利用で最も大事なことは、自分の利用状況を把握しておくことです。
なかでも「利用残高」は、返済額や利息に大きく関わってくるので、しっかり把握しておく必要があります。
利用残高とは、返済後に残っている、まだ返していない金額のこと。
借入できる残りの金額のことではありません。
利用残高は、返済額を決めるのに重要な金額で、カードローン会社ごとに返済額を決める日が決まっていて、その日の利用残高でその月の返済額が決まります。
さらに、利用残高の総額で、その月に差し引かれる利息の金額も決まるので、利用残高が多いと利息も多くなるのです。
利用残高を利用者に書面で送付しないといけない?そのワケは
クレジットカードを利用していれば月に1度、その月に利用した内容や利用できる限度額・利用残高など、カードの利用状況がわかる「利用明細書」が届きますよね。
カードローンは、基本的にクレジットカードのような月ごとの利用状況がわかる、利用明細書の発行をしていません。
その理由は、貸金業法・第十七条で、借入・返済など利用があるたびに、借入額や返済額・返済額の内訳・利用残高を利用者に「書面」で交付しなければならないと定められているから。
利用するたびに交付することが義務付けられた背景には、バブル崩壊後の1991年以降、借入する人の増加にともない、借り過ぎによるトラブルや多重債務者が急増し、借金苦による自殺者が相次ぎ社会問題となったことがあります。
事態を重くみた政府が2006年から段階的に法律を改正し、利用者が自身の借入を把握し、遅延なく健全な借入・返済することを目的に利用の都度、書面で交付することを義務付けたのです。
カードローンは、利用限度額内なら何度でも繰り返し借入できますが、月に1度必ず返済しないといけない約定返済日以外にも、自分の都合のいい時に自由に返済できるのが特徴。
この特徴からわかるように、カードローンでは借入した時や返済した時に、利用残高がその都度変わります。
そのため、借りては返しを繰り返している利用者が、借り過ぎたり、返済のために借金を増やさないように、利用のたびに利用明細書の交付を義務付けたのです。
また、書面は「電磁的方法(WEB画面)」での交付でも可としているので、パソコンやスマホの会員ページで受け取れるので便利。
ただし、パソコンやスマホで受け取る場合は、事前に手続きが必要です。
手続きしていないと、必ず郵送されてくるので、自宅に利用明細書が送られてくると困る場合は、手続きしておきましょう。
ATMでの利用はその都度利用残高が確認できる?利用残高の確認方法
カードローンの利用残高は、利用するたびに書面または電磁的方法で交付されるので、把握することは難しいことではないと思いますよね。
しかし、カードローン会社によっては、利用残高が会員ページにすぐに反映しないところもあり、郵送の場合は確認するのに日にちがかかるので、実際の利用状況とタイムラグが発生することがあります。
利用残高を確認して借入をしたのに、タイムラグのせいで把握していた金額と違っていたために、利用残高が足りなくて追加で借りれないということも・・・
追加で借入する時に、最新の利用残高がわからないと困りますよね。
いつでも最新の利用残高を知るには「銀行や消費者金融のATMを利用する」のがおすすめです。
カードローンの借入方法は「カードを使ってATMで引き出す」または「自分の口座に振り込みをしてもらって受け取る」のどちらかです。
どちらの方法の場合も、現金を手にするにはATMを利用しますが、お金を引き出した時に、利用明細書が一緒に発行されるのです。
さらに、返済をATMでした場合も、同じように利用明細書が発行されるので、いつでも最新の利用残高を知ることができるということ。
また、ATMで利用明細書を受け取った場合は、郵送されてくることはないので、利用明細書を郵送されたくない場合は、ATMを利用するとその場で発行されるので安心です。
ただし、自分の口座に振り込みをしてもらってキャッシュカードで引き出した場合は、利用明細書が郵送されるので注意しましょう。
また、利用残高は電話でも確認でき、オペレーターの指示に従って質問に答えれば教えてもらえます。
カードローン会社によっては、自動音声で、ガイダンスに従って操作すれば、利用残高が確認できるところもあるので便利です。
ATMで発行される利用明細書は以下のような内容のものが発行されます。
上記の利用明細書は、アコムのATMから発行されたものと、アコムのカードで提携先のセブン銀行のATMで発行されたものです。
どこのカードローン会社でも、同じような内容の利用明細書が発行されるので、きちんと保管しておきましょう。
夜遅くても利用残高を確認できる?確認できる時間は?
何度も言いますが、カードローンの利用残高を把握しておくことは、とても大事なことです。
使い過ぎの防止だけではなく、返済状況の確認もできるので、返済計画や借入計画をたて直すことができるからです。
そんな、カードローンの利用残高は、インターネットの会員ページからだけではなく、電話やATMでも確認が可能ですが、確認方法によって確認可能な時間に制限があるので注意が必要です。
主なカードローン会社の利用残高の確認方法と確認可能時間は以下になります。
〈利用残高確認場所と確認可能時間一覧〉
会社名 | 確認できる場所と確認可能時間 |
---|---|
〈消費者金融〉 | |
アイフル | 会員ページの場合・・・・24時間 電話の場合・・・・・・・午前9時~午後9時 アイフルATMの場合・・午前7時~午後11時 |
アコム | 会員ページの場合・・・・24時間 電話の場合・・・・・・・24時間 アコムATMの場合・・・午前7時~午前1時 むじんくんの場合・・・・午前8時~午後10時 店頭窓口の場合・・・・・平日午前9時30分~午後6時 |
プロミス | 会員ページの場合・・・・24時間 電話でオペレーターと話す場合・・・平日9:00~18:00 電話で自動音声の場合・・24時間 プロミスATMの場合・・7:00~24:00※ATMにより営業時間、休日が異なります。 |
SMBCモビット | 会員ページの場合・・・・24時間 電話の場合・・・・・・・午前9時~午後9時 |
〈銀行〉 | |
みずほ銀行カードローン | インターネットバンキングの場合・24時間 電話の場合・・・・・・平日午前9時~午後9時 土曜・日曜午前9時~午後5時 みずほ銀行ATMの場合・平日・祝日24時間 土曜・日曜午前0時~午後10時 |
三菱東京UFJ銀行バンクイック | 会員ページの場合・・・24時間 電話の場合・・・・・・平日午前9時~午後9時 土・日・祝日午前9時~午後5時 三菱東京UFJ銀行ATMの場合・・24時間 |
新生銀行カードローン エル | 会員ページの場合・・・24時間 ATMの場合・平日・土曜午前7時30分~午前0時 日曜・祝日午前7時30分~午後10時 |
楽天銀行スーパーローン | 会員ページの場合・・・24時 |
オリックス銀行カードローン | 会員ページの場合・・・24時間 |
住信SBIネット銀行 MRカードローン | 会員ページの場合・・・24時間 提携ATMの場合・・・24時間 |
三井住友銀行カードローン | インターネットバンキングの場合・24時間 電話の場合・・・・・・・・・・・午前9時~午後9時 三井住友銀行ATMの場合・・・・24時間 |
電話とATMでの確認の際に、利用手数料はかかりません。
ただし、提携ATMで確認できないカードローン会社もあります。
利用明細書が届いて家族にバレる?利用明細書が届くのはどんな時?
カードローンを初めて利用する人のなかには「郵便物が自宅に届くのは困る」と思っている人もいますよね。
でも、大丈夫。カードローンは、基本的にほとんど郵便物はありません。
書面で交付しないといけない利用明細書も、電磁的方法(WEB画面)によって受け取れるので、心配いりません。
ただし、利用明細をWEBで受け取れない場合や、利用明細をWEBで受け取れないうえに返済方法が口座振替(自動引き落とし)の場合は、利用明細は郵送での受け取りになります。
ただその場合は、郵便物の受け取り場所を勤務先か自宅かを選べるので、勤務先を選べば家族に知られることはないので安心です。
しかし、郵便物の受け取り先を指定していても、下記の場合だけは自宅に届くこともあるので注意しましょう。
〈郵便物が届く時〉
・カードの受け取りを郵送にした場合
・遅延・延滞した場合
カードの受け取りは、住所確認も兼ねているため、自宅以外での受け取りができないので、郵送での受け取りにした場合は、自宅での受け取りになります。
遅延・延滞した場合は、まず電話がかかってくるので、かかってきた電話の応対をすれば郵便物が届くことはありません。
しかし、かかってきた電話にでなかったり、折り返し電話しないで放置していた場合は、ハガキや書面が届きます。
返済額は1万円!でも利用残高は1万円も減ってない!そのワケは?
カードローンを初めて利用した人が、初めて返済をした時にとまどうのが、返済額ではないでしょうか。
利用明細書を見て「1万円返したのに利用残高が1万円分減っていない」と思う人は意外と多いです。
カードローンの返済で、返済した金額と同額の返済にならないのは、返済額に利息が含まれているからです。
どこのカードローン会社でも、一括で返済しない限り「元利定額リボルビング払い」になっています。
元利定額リボルビング払いとは、返済額を固定して返済していく分割払いのことで、返済額に利息が含まれている返済方式のこと。
そのため、カードローンの返済は、支払った金額が丸々利用残高から減るわけではないのです。
実際に元金(利用残高)から減る金額は、返済額から利息を差し引いて残った金額です。
返済額から差し引かれる利息は、日割りで計算されるため、1日でも早く返済すれば、その分の利息は元金にあてられるので、早く返せる時は早く返したほうが、利息の負担が少なくて済み、返済期間を短縮できます。
また、カードローン会社の月々の返済額は、最低返済額の返済のため、返済額の設定が低いと月々の返済は楽に感じますが、返済期間が長くなり、利息の負担も多くなるのです。
返済期間が長くなると利息の負担が多くなるだけでなく、返済自体がしんどくなるので、金額を増やして返済したり、随時返済(繰り上げ返済)することをおすすめします。
ただし、カードローン会社によって、随時返済の返済額にも最終返済日の翌日から随時返済する日までの日数分の利息がかかるところもあるので、その場合は、利息以上の返済が必要です。
〈随時返済の返済額内訳一覧〉
会社名 | 確認できる場所と確認可能時間 |
---|---|
〈消費者金融〉 | |
アイフル | 全額元金にあてられる |
アコム | 最終返済日の翌日から随時返済までの日数分の利息が差し引かれ、残りが元金にあてられる |
プロミス | 最終返済日の翌日から随時返済までの日数分の利息が差し引かれ、残りが元金にあてられる |
SMBCモビット | 最終返済日の翌日から随時返済までの日数分の利息が差し引かれ、残りが元金にあてられる |
〈銀行〉 | |
みずほ銀行カードローン | 全額元金にあてられる |
三菱東京UFJ銀行バンクイック | 最終返済日の翌日から随時返済までの日数分の利息が差し引かれ、残りが元金にあてられる |
新生銀行カードローン エル | 全額元金にあてられる |
楽天銀行スーパーローン | 最終返済日の翌日から随時返済までの日数分の利息が差し引かれ、残りが元金にあてられる |
オリックス銀行カードローン | 最終返済日の翌日から随時返済までの日数分の利息が差し引かれ、残りが元金にあてられる |
住信SBIネット銀行 MRカードローン | 全額元金にあてられる |
三井住友銀行カードローン | 最終返済日の翌日から随時返済までの日数分の利息が差し引かれ、残りが元金にあてられる |
たとえば、年率18%で10万円借りて最低返済額が4,000円のところと5,000円のところがあるとします。
月々の返済額から差し引かれる利息は、同じ1,479円です。
しかし、実際に返済した金額は、4,000円の場合は、2,521円。5,000円の場合は、3,521円になり、その差は、なんと1,000円も違うということです。
返済が進むに連れて利用残高の差が大きくなるのがわかりますよね。
このように、返済額を1,000円上げるだけでも返済のスピードが違ってきて、利息の負担も変わるのです。
引き落とし前と利用残高が変わらない!返済額はすぐに反映されない?
多くの人が、会員ページで利用明細書を受け取ると思いますが、返済日に遅れずに返済したのに、利用残高が変わっていないことがあります。
返済方法を口座振替(自動引き落とし)にしている人は、残高不足で落ちなかったのかと不安になりますよね。
でも、心配しなくて大丈夫です。
ちゃんと入金していたのなら、返済に失敗していることはありません。
利用残高が変わっていないのは、入金確認がされてから個人の会員ページに返済の情報が反映されるまでにタイムラグがあるからです。
特に、口座振替の場合は、金融機関ごとに引き落とし時間が違い、カードローン会社への報告が当日されないことがあり、会員ページに反映するまでに2~3日ほどかかるところもあります。
口座振替で引き落とされているか心配な場合は、通帳記入して確認しましょう。
利用残高が限度額より少ないのに借りれない!その原因は?
カードローンは、利用者ごとに利用限度額が審査で決まり、その限度額内なら繰り返し何度でも借入ができますが、限度額に達していないのに借入できないことがあります。
あてにしていたのに借りれないと困りますよね。
利用限度額に達していないのに借りれない原因で、最も多いのが返済状況の悪さ。
カードローン会社は、利用者の信用情報を定期的に確認することを義務付けられています。
そのため、遅延・延滞はもちろん、借入件数や金額が急激に増えている場合も、利用停止することがあります。
特に消費者金融の場合は、総量規制という貸付金額を制限する法律があるので、他社の借入があるのがわかった時は、限度額に達していなくても利用を停止するところが多いです。
また、きちんと返済していても、利用残高が減らない場合は、一時的に利用停止になることもあります。
カードローンは、審査に通ったらあとは自由と思っている人もいると思いますが、利用中もずっと審査されていると思ってください。
住宅ローンを組む時に残高証明書が必要?残高証明書のもらい方
「家を買おう」と思った時に、カードローンの利用があると住宅ローンの審査に影響があるのか心配になる人も多いのでは?
はっきりいって、カードローンの利用は、住宅ローンの審査に影響します。
住宅ローンを組む金融機関によっては「頭金があるならカードローンの返済をして解約してください」と言うところもあるくらいです。
年収の高い人の場合は、解約まで言われないにしても、借入金額の残額の証明を求められることがあります。
借入金額の残高の証明は、消費者金融の場合、直近に発行された利用明細書が残高証明書となります。
銀行の場合は、「残高証明書」を発行してくれますが、手数料がかかります。
手数料は、銀行によって違いますが、1通700円~800円が目安です。
また、完済を求められた場合は、完済証明書が必要です。
完済証明書は、消費者金融でも発行されるもので、完済した時に依頼をすれば、完済の確認がとれれば発行してもらえます。
利用残高はこまめに確認!残高が増えてる時は随時返済で上手に利用
利用残高を把握しているかどうかで、カードローンを便利に賢く利用できるかが決まるくらい、利用残高を把握しておくことは大事なこと。
カードローンは限度額内であれば何度でも繰り返し借入・返済がができるので、利用残高の把握が難しく、借りすぎてしまう人が多いのです。
カードローンをうまく生活に摂り入れるには、審査で決まった利用限度額ではなく、自分で利用限度額を決め、計画的に借りなければいけません。
そのためには、こまめに利用残高をチェックして、自分で決めた金額を超えてるなぁと思ったら、随時返済をするのが、上手に利用するコツです。