長年コツコツ掛けてきて、老後を助けてくれる年金。
しかし、年金は年々受け取れる金額が減少しています。
所得税や住民税、介護保険料などを年金から引いた金額の支給になるため、冠婚葬祭や病気など急な出費が多いときなどは、支給される年金だけではお金が足りなくなることも・・・
そんな時に、無担保で保証人なしでも借りれるカードローンはとても便利です。
でも「年金収入だけで借りれるとこはある?」「年齢制限で借りられないんじゃないの…」など、借りれるかどうか不安ですよね。
そこでここでは、年金受給者が借りれるカードローンについて紹介したいと思います。
年金受給者の利用条件とは
カードローンの利用条件は、性別や年収・職業などで変わるものではなく、誰でも下記の条件を満たしていれば申し込めます。
カードローン申し込み条件
- 満20歳以上(上限年齢はカードローン会社によって異なります)
- 本人に継続する安定した収入がある
銀行の場合は、上記の条件に保証会社の保証が受けられる
では、受給を開始すると死ぬまで受け取れる年金受給者は、カードローンの申し込みができるのでしょうか?
答えは、一般の申込者と同じで「継続する安定した収入」があれば借りられます。
つまり、収入が年金のみの場合は、申し込みができないということです。
ある意味、死ぬまで受け取りができる年金は、どんな職業よりも安定しているように思いますよね。
しかし、基本的にカードローン会社では、継続する安定した収入は、働いて同じところから毎月一定額を受け取っていることをさすので、2ヶ月に1度の支給である年金は継続する収入とみなしていないのです。
ただし、銀行カードローンの場合は、収入が年金だけの人でも申し込めるところがあります。
銀行カードローンの場合ということは、消費者金融では借りれるところがないということですよね。
では、なぜ消費者金融では借りれないのか、次の章で詳しく説明したいと思います。
消費者金融は収入が年金だけでは借りれない?そのワケは
消費者金融は、銀行よりも柔軟にお金を貸してくれるイメージなのですが、年金以外に収入のない人への貸付は行っていません。
69歳まで申し込めるところが多いのに、なぜ年金受給のみの人には貸してくれないのでしょう?
その理由は、年金を担保にお金を貸すことは違法だから。
でもカードローンは、担保も保証人も要らないローンだから、関係ないのでは?と思った人もいますよね。
確かに、カードローンは担保も保証人も必要なく、返済能力があれば誰でも借りれるローンです。
カードローン会社の求める返済能力とは、継続する安定した収入があり、遅延や延滞をしない人のこと。
また、年金を担保にした違法な貸付が社会問題となった時代があり、2004年(平成16年)に貸金業法が改正され「違法年金担保融資対策法」が施行されたこともあり、貸金業法に則って貸金業を営んでいる消費者金融では、年金受給のみの人には貸付していないのです。
違法年金担保融資対策法の内容は以下の2つです。
違法年金担保融資対策法
- 1広告や勧誘に、年金受給者の借入意欲をそそるような表示または説明をしてはならない
- 2貸付金の弁済を、公的給付を原資とする資金(年金・生活保護費など)から受ける目的で、公的給付金が振り込まれる預金通帳やキャッシュカード、あるいは年金証書などの引き渡しを求めたり保管する行為を行ってはならない
と定められました。
1および2に違反した業者は行政処分の対象となり、特に、2の条文に違反した業者は、改正前までは業務停止だけだったのが、1年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金または両方を科せられるようになったのです。
法改正後も違反する業者はありましたが、預金通帳やキャッシュカードを預かった場合だけでなく、年金受取口座から自動引き落としをしていた業者が逮捕されるということもありました。
そういったことから、口座引き落としでも返済できる消費者金融では、年金以外に継続する安定した収入がない年金受給者への貸付をしないのでしょうね。
申し込めても借りれる期間が短い!年金受給者はレイクが一番?
年金受給者がカードローンを利用するには、年金以外に継続する安定した収入がないと借りれないといいましたが、唯一、新生銀行カードローンレイクは、年金のみでも利用することができます。
それだけでなく、申し込める年齢も一番高く、70歳まで申し込みが可能なのです。
上記のように、早くから受給した人や者のなかには、急な出費で少しだけ借りたいという人もいますよね。
そんなピンチの時に、少しだけ借りるのに便利なのが、目的自由なカードローン。
ただし、年金以外に収入がない人の場合は、銀行カードローンに申し込むことになりますが、銀行の申し込み可能年齢は消費者金融より若いところが多いです。
申し込み可能年齢一覧
会社名 | 年齢 | 条件 |
---|---|---|
アイフル | 満20歳以上69歳まで | 年金以外に継続する安定した収入があれば申し込み可 |
アコム | 20歳~69歳まで | 年金以外に継続する安定した収入があれば申し込み可 |
プロミス | 年齢18歳以上、69歳以下 | 年金以外に継続する安定した収入があれば申し込み可 |
SMBCモビット | 満年齢20才~69才 | 年金以外に継続する安定した収入があれば申し込み可 |
新生銀行 | 満20歳~70歳 | 申込可能 |
みずほ銀行 | 満20歳以上満66歳未満 | 申込可能 |
三井住友銀行 | 満20歳以上満69歳以下 | 年金以外に継続する安定した収入があれば申し込み可 |
三菱東京UFJ銀行 | 満20歳以上65歳未満 | 年金以外に継続する安定した収入があれば申し込み可 |
楽天銀行 | 満年齢20歳以上62歳以下 | 年金以外に継続する安定した収入があれば申し込み可 |
オリックス銀行 | 満20歳以上69歳未満 | 年金以外に継続する安定した収入があれば申し込み可 |
住信SBIネット銀行 | 満20歳以上満65歳以下 | 年金以外に継続する安定した収入があれば申し込み可 |
上記の表を見ればわかるように、年金受給者でも借りれますが、基本的に年金以外の継続する安定した収入がないと借りれないです。
ただし、みずほ銀行と新生銀行(レイク)では、年金受給のみでも申し込みができ、レイクにいたってはどこよりも長く、70歳まで申し込むことができるので、年金受給者が申し込むにはレイクが一番いいかもしれませんね。
年金受給者が借りれるのはどれくらい?限度額はいくら
年金受給者がカードローンでお金を借りるには、基本的に年金以外で継続する安定した収入が必要です。
そのため、たとえ年金受給額が高くても年金は収入とみなされないので、年金以外に得ている収入に対して、総量規制の範囲内で利用限度額が決まります。
しかし、年齢的に返済能力が低いとみられるため、利用限度額はあまり高くはならず、10万円~50万円になることが多いです。
では、レイクのように収入が年金だけでも借りれる場合は、どれくらい借りれるのでしょう。
年金は、受給開始時期や年金保険料を納めた期間によって、受け取れる金額がそれぞれの人で違います。
高い厚生年金保険料を払っていた人で、年間300万円くらいあると言われています。
年収300万円だと考えると、100万円くらい借りれるのではないかと思いますよね。
残念ながら、年金をたくさん受け取っていても、やはり年齢的に返済能力が低いとみられるので、10万~50万円くらいになるようです。
年金受給まで待てない!無職の年金受給者が借りれるところは?
年金の支給は毎月ではなく、2ヶ月に1度偶数月に支給されます。
現役の頃は月に1度お給料が振り込まれていたので、2ヶ月に1度のペースに慣れず、ついつい使ってしまって次の支給日までもたなくてつなぎ資金を借りたいという人や、まとまった金額が必要になることもありますよね。
でも、そんな人がカードローンで借りるには「年金収入しかないから借りれるところが少ない」「カードローンでは借りれる金額が少ない」と、申し込み条件が合わなかったり、希望金額が借りれない場合が多いです。
そんな年金受給者が、年金を担保に安心安全に借りられるところが2つあります。
1つは国が運営する日本政策金融公庫(JFC)の「恩給・共済年金担保融資」。
もう1つは民間の独立行政法人福祉医療機構(WAM・ワム)の「年金担保貸付事業・労災年金担保貸付事業」です。
基本的に年金を担保にお金を貸してはいけないと法律で決まっていますが、1つは国が運営している会社でもう1つは唯一法律で認められたところなので、安心して利用できるのです。
クレジットカードやローンの未払いや遅延があると借りれない
クレジットカードを現役の時からずっと利用していて、年金受給になってからもポイントを貯めたり、インターネットショッピングの支払いに利用している人は多いですよね。
また、住宅ローンや自動車ローンがまだまだ残っている人や、携帯からスマホに換えて端末を分割払いにしている人もいます。
これらの支払いに遅延や延滞があると、ただでさえ審査が厳しい年金受給者の場合は、借りれない可能性が高くなります。
年金を担保にお金を借すのは法律違反!闇金融の可能性大
年金を担保にお金を貸せるのは、日本政策金融公庫と独立行政法人福祉医療機構だけといいました。
それでも、さも年金を担保に借りられるかのように、甘い誘い文句で勧誘している業者があるのです。
しかし、そんなところから絶対に借りてはいけません。
それは、確実に支給される年金目当ての、闇金業者の可能性大です。
闇金業者の手口は、まず法外な金利で貸し付けたうえで、日本政策金融公庫や福祉医療機構から借入させて、その借入金を返済にあてさせたり、年金が振り込まれる通帳やキャッシュカードを預かるなどして貸付をしてきます。
しかし、日本政策金融公庫や福祉医療機構で借りる際に、年金証書を預けることになりますが、預金通帳やキャッシュカードを預けることはありません。
また、年金証書を預かる際にも、必ず預り証が発行されます。
言葉巧みに近づいてくるので、だまされないように注意しないといけません。
年金担保貸付は使途の制限がある!急な出費にはカードローンを活用
現役の時のお給料と比べると、はるかに少ない金額かもしれませんが、年金は老後を支える大事な収入源です。
退職金のない会社に勤めていた人や、貯金が思うようにできなかった人にとっては、生活を支える唯一のお金です。
しかし、年金をもらう年にさしかかると、急に亡くなる人が増えたり、病気で入院することになったりと、生活費以外にも必要なお金が増えてきます。
また、長年利用してきた家電が壊れたり家の修繕が必要になることもありますよね。
家電の購入や家の修繕といった、使いみちがはっきりしていて、まとまったお金が必要な時は、金利の低い年金を担保に借りれる日本政策金融公庫や福祉医療機構から借りるといいです。
ただし、年金を担保に借りるには、使いみちがはっきりしていないといけないうえに、借りるまでに時間がかかります。
葬儀や急病といった急な出費には、カードローンがとても便利です。
レイクのように、収入が年金のみでも借りれるところもあるので、上手に利用するといいですね。