カードローンの返済は一括でも分割でもよく、自分の都合に合わせて返済ができ便利です。
でも、分割で返済する際の返済額や利息の計算方法は気になりますよね。
クレジットカードの利用明細書で「リボルビング(リボ払い)」や「残高スライド返済」といった言葉を目にしたことがある人もいるのでは・・・?
返済方法にはいくつか種類があり、返済額や利息は返済方法の種類で違ってきます。
しかし、「見たことはあるけど、意味はわからない」「分割払いとどう違うの?」など、よくわからないまま支払いをしていて損をしている人も多いのです。
そこでここでは、返済方法の種類について詳しく紹介したいと思います。
返済額を決める返済方法の種類がある!どんな種類がある?
ローンの返済方法は、消費者金融や銀行によって返済方式が違い、主なカードローン会社ごとの返済方式は以下になります。
カードローン会社の返済方式一覧
会社名 | 返済方式 |
---|---|
アイフル | 借入後残高スライド元利定額リボルビング済方式 |
アコム | 定率リボルビング方式 |
プロミス | 残高スライド元利定額返済方式 |
SMBCモビット | 借入後残高スライド元利定額返済方式 |
新生銀行 | 残高スライドリボルビング方式 または元利定額リボルビング方式 |
みずほ銀行 | 残高スライド方式 |
三井住友銀行 | 残高スライド元利定額 |
三菱東京UFJ銀行 | 借入残高に応じた最少返済額 |
楽天銀行 | 残高スライドリボルビング方式または元利込定額返済 ただし、初めての申し込みの場合は残高スライドリボルビング方式しか選べません |
オリックス銀行 | 残高スライドリボルビング方式 |
住信SBIネット銀行 | 残高スライドリボルビング返済 |
上記の表を見てわかるように、返済方式は会社によって違いますよね。
しかし、言い方が違うだけで、どの返済方式でも月々の返済額は、元金と利息を合わせた金額の返済なのです。
月々の返済額は明確!だけど元金がなかなか減らない元利定額返済とは
ローンの返済額の利息と元金の内訳を決める方法は「元利定額」と「元金定額」の2種類。
カードローンの場合は、ほとんどのところが「元利定額方式」です。
元利定額とは、元金と利息を合わせて毎月の返済額が一定になるように計算する方式のこと。
月々の返済額は一定ですが、利息を差し引いた金額が元金の返済にあてられるため、元金定額と比べると元金の減りはゆっくりで、なかなか返済が進まない方式です。
元金定額とは、元金の返済を毎月一定額にして、利息を足した金額を返済していく方式のこと。
元金定額方式は、利息の金額を返済額に上乗せして返すため、支払い始めは返済額の負担が大きく感じます。
しかし、毎月一定額の元金を減らすことができるので、返済が進むに連れて利息も減るため、返済期間が元利定額に比べると短いのです。
月々の返済額の内訳
返済方式ごとの元金の減り方
カードローンの返済方式は借入残高スライド元利定額返済が多い!
カードローンの返済方式は、ほとんどの会社が、元利定額と残高スライド方式をミックスした方法です。
この方式は、借入残高ごとに月々の返済額が変わる「残高帯」があり、その残高帯ごとに月々の返済額が決まっています。
残高帯の金額の幅と月々の返済額はカードローン会社によって違います。
たとえばアイフルの場合
借入後残高スライド元利定額リボルビング返済方式返済額一覧表
借入後残高 | 返済金額 | |
サイクル制 | 約定日制 | |
1円~10万円 | 5,000円 | 4,000円 |
10万1円~20万円 | 9,000円 | 8,000円 |
20万1円~30万円 | 13,000円 | 11,000円 |
30万1円~40万円 | 13,000円 | 11,000円 |
40万1円~50万円 | 15,000円 | 13,000円 |
といった具合に、返済方法によっても月々の返済額が違い、10万円ごとに月々の返済額が増えていく返済方式のことです。
ただし、新生銀行カードローンレイクの「元利定額リボルビング方式」の場合は、借入残高ではなく、10万円ごとの利用限度額によって月々の返済額が決まっているので、追加で借入をしても返済が進んでも返済額は変わりません。
レイク元利定額リボルビング方式返済額一覧
限度額 | 毎月の最低返済額 |
---|---|
1~10万円 | 4,000円 |
10万1円~20万円 | 6,000円 |
20万1円~30万円 | 8,000円 |
30万1円~40万円 | 11,000円 |
40万1円~50万円 | 13,000円 |
50万1円~60万円 | 16,000円 |
借入残高の増減で返済額の定額が変わる?借入残高スライド返済とは
上記でお話した元利返済方式は、カードローンの返済額に利息を含む返済か、含まない返済かを決めるための方式と説明しました。
しかし、カードローンには、月々の返済額を決める方式もあります。
カードローンの月々の返済額を決める方式は「借入残高スライド方式」といいます。
借入残高スライド方式とは、借入残高により段階的に返済額が変わる方式のこと。
上記を見てわかるように、追加で借入をしたり返済が進むと返済額が変わる返済方法です。
カードローンの支払いは基本的にリボ(リボルビング)払い!リボ払いとは
上記の返済方式の説明に何度かでてきた「リボルビング」ってなんだろう?と思った人もいるのでは?
クレジットカードの支払い方法に多く、最近ではカードローンの返済方法もリボ払いになっていますが、正式名称は「リボルビング払い」といいます。
リボルビング払いとは、返済額を固定して返済していく分割払いのこと。
通常の分割払いは、1度で必要な金額を借り、支払い回数を固定して月々決まった金額を返済していきますよね。
しかし、カードローンは、利用限度額内なら何度でも繰り返し利用ができます。
そのため、追加で借入することもあるので、支払い回数を固定するのではなく、月々の返済額を固定して決まった金額を返済していくリボ払いになっているのです。
カードローンは、利用限度額内ならいつでも借入ができるので、ついつい借りてしまいがちです。
そして、支払い回数を固定しないリボ払いは、自動的に借入期間が延長されていくので、気付かないうちにダラダラ借りてしまうのです。
カードローンは、借入期間が長くなればなるほど、利息の支払額も増えていきます。
カードローンの借入を一括で返さない場合も、自分で返済期限を決めて計画的に返済していかないといけませんね。
アコムとプロミスの返済額の算出方法は違う?定率返済とは
ほとんどのカードローン会社の返済は、借入金額に対する残高帯があり、その残高帯ごとに決まっている返済額があるので、その金額を返済していくようになっているといいました。
しかし、アコムとプロミスの返済額は、独自の算出方法があり、借入額に対して「一定の割合」をかけて最低返済額を割り出す定率返済方式になります。
アコムの一定の割合
借入極度額 | 一定の割合 |
---|---|
借入極度額が30万円以下 | 借入金額の4.2%以上 |
借入極度額が30万円超 | 借入金額の3.0%以上 |
借入極度額が100万円超 | ・借入金額の3.0%以上 ・借入金額の2.5%以上 ・借入金額の2.0%以上(毎月払いのみ) (借入金額によって割合が決まる) |

プロミスの一定の割合
借入残高 | 返済額 |
---|---|
30万円以下 | 借入後残高×3.61%〈一定の割合〉 (1,000円未満切り上げ) |
30万円超過~100万円以下 | 借入後残高×2.53%〈一定の割合〉 (1,000円未満切り上げ) |
100万円超過 | 借入後残高×1.99%〈一定の割合〉 (1,000円未満切り上げ) |
ただし、アコムの返済額もプロミスの返済額も、利息を含んだ返済額で、追加借入や返済が進んで借入金額が変わった場合に返済額が変わるのは、他のカードローン会社と同じです。
返済方式は選べない!借入額が多く借入が長くなると返済額が増える?
ここまでの説明で、元金定額方式の返済方法の方が、確実に元金が減って早く返せるうえに、利息の支払額も少なくて済むから、元金定額で返済したいなぁと思った人もいるのでは?
しかし、残念ながら、カードローンの返済方式は選べません。
選べる新生銀行カードローンレイクでも、元金定額ではないので、少ない金額での返済を続けていても、なかなか元金が減らないので完済するまでに時間がかかります。
カードローンの返済は、借入期間が長くなればなるほど、借入金額が多くなればなるほど、利息の支払額が多くなるので、もったいないですよね。
でも、ついつい最低返済額で返済してしまいがちのカードローンは、少しでも多く返済するほうが、返済期間を短縮でき元金にあてられる金額が増えてお得なのです。
そのためには、余裕がある時に随時返済(繰り上げ返済)することをおすすめします。
カードローンの随時返済は、住宅ローンや自動車ローンと違い、随時返済の手数料がかかりません。
だから、何度随時返済をしても手数料の心配がないので安心です。
ただし、カードローン会社によっては、随時返済にも最終返済日の翌日から随時返済するまでの利息が差し引かれるところがあります。
その場合は、利息以上の返済が必要です。
また、返済方法を35日サイクル制や毎月指定日(約定返済日)制にしている場合は、カードでATMから自分で入金するため、最低返済額以上であればいくら返済しても構わないので、返済額を自分で設定することができます。
無理のない範囲で、最低返済額より多めに設定をして、できるだけ返済日より早く返済することをおすすめします。
なかなか元金が減らない元利定額返済!利用のコツは少額を短く借りる
カードローンは手軽に借りれてとても便利です。
しかし、カードローンの返済方式は、返済額に利息を含む元利定額のため、カードローン会社の指定する返済額で返済を続けても、なかなか元金が減りません。
ちょっと多めに借りてしまった場合は、カードローン会社の指定する金額よりもできるだけ多く返済するようにしましょう。
貯金と違って、長く借りても何もいいことはありません。
こまめに残高のチェックをして、計画的に短い期間で無理のない借入・返済をすることがカードローンを上手に賢く利用するコツです。