限度額内なら何度でも借入できるカードローンは、急にお金が必要になった時にとても便利です。
しかし、借りたお金は、借りた日数分の利息を含めて返済しないといけません。
一括で返せば、借りた金額に借りた日数分の利息を足した金額が返済額になりますが、分割で返済する時の返済額は元金をいくら返しているのか、わかりにくいですよね。
そこでここでは、返済額の決まり方や返済額の元金と利息の内訳など、カードローンの返済額について紹介したいと思います。
返済額は借入残高で変わる?返済額の決まり方
初めてカードローンの利用をする時に不安になるのが返済。
「ちゃんと返せるだろうか」「月々の返済額はどれくらいか」「月々の返済額を自分で決めれるか」など、返済に関する不安はいっぱいありますよね。
特に、月々の返済額は、無理なく返せる金額でないと困ります。
その、気になる月々の返済額は、基本的に借入残高によって決まり、その金額が最低返済額で、最低金額以上であればいくら返済してもかまいません。
最低返済額は借入残高によって違い、カードローン会社が独自に決めている「残高帯」という利用残高の幅があり、その残高帯にあてはまる借入残高に対して決まっている返済額が、月々の返済額になるのです。
たとえば、三菱東京UFJ銀行のバンクイックの場合は、以下のような残高帯で返済額が決まります。
バンクイック最少返済額一覧
借入残高 | 返済額 |
---|---|
10万円以下 | 2,000円 |
10万円超~20万円以下 | 4,000円 |
20万円超~30万円以下 | 6,000円 |
30万円超~40万円以下 | 8,000円 |
40万円超~50万円以下 | 10,000円 |
50万円超 | 借入残高が10万円増すごとに 2,000円を追加 |
上記のように、10万円ごとに変わる残高帯があり、10万円増すごとに月々の最低返済額が2,000円ずつアップするといった具合に、毎月返済額を確定する日の利用残高によって返済額が決まるのです。
ただし、残高帯の金額の幅と月々の返済額は、カードローン会社によって違います。
残高帯が20万円や50万円ごとであったり、最少返済額が4,000円や1万円からのところもあるので、申し込む前に公式サイトで確認してみてください。
カードローンは、遅れず返済するのが鉄則。
そのため、無理なく返せる返済額かどうかは重要です。
カードローンの申し込みをする際に、金利や利用限度額だけでなく、月々の返済額も知ったうえで申し込むことをおすすめします。
返済額には利息が含まれる!元利定額返済方式の返済額の内訳は?
月々の返済額と同じように気になるのが「金利」
利用限度額によって利率が決まる金利は、カードローンを利用する際に必ず発生します。
カードローンの金利は、年率で表示されていますが、実際の支払いは日割りで計算した利息を月々の返済時に支払います。
その支払い方法は、多くのカードローン会社で「元利定額リボルビング払い」の返済方式を採用。
元利定額リボルビング払いとは、月々の返済額は一定で、返済額に日割りで計算した利息を含んで返済する方法のこと。
上記の表を見てもわかるように、月々の返済額は一定で、その返済額に利息が含まれています。
そのため、返済額が少ないとほとんど利息だけの返済になるので、返済が進むごとに元金の返済分は増えていきますが、なかなか元金の返済額は減らないのです。
カードローンの返済額には下限がある!会社ごとの最低返済額は?
カードローンの返済額は、利用残高によって最低返済額が決まるといいましたよね。
その最低返済額が、カードローンの返済額の「下限」です。
最低返済額は、借入残高(利用残高)によって違うので、増えることも減ることもあり、カードローン会社ごとの返済額が確定する時の金額で決まります。
決まった金額が、借りている金額に対しての下限金額なので、それ以上の金額を返さなければいけません。
しかし、その最低返済額の返済が苦しいという時もありますよね。
そんな時は、迷わずカードローン会社に電話して下さい。
返済を待ってくれたり、利息だけの返済にしてもらえるところもあるので、まずは相談してみてください。
たとえばアコムでは、最低返済額でも返済が厳しいといった場合は、総合カードローンデスクに電話すれば、一時的に利息以上の最少額での返済にしてくれます。
例:10万円を年率18.0%で借りた時の最低返済額は3,000円で、30日間の利息1,470円が含まれています。(利息は返済するごとに減少していきます)
この3,000円がどうしても返せないという時に、一時的であれば、利息の1,470円以上の支払える金額を返済すればいいということです。
ただし、カードローンの利用ができなくなることもあります。
借りたお金を返すのはあたり前のこと。
返せないからといって放置するのが一番やってはいけないことです。
返せない時は、とにかく早めにカードローン会社に相談することをおすすめします。
カードローン会社ごとの最低返済額は下記になります。参考にしてください。
(最少残高帯の最低返済額です)
最低返済額一覧
消費者金融
アイフル
- 最低返済額
借入残高が1円~10万円・・・サイクル制5,000円
約定返済日制4,000円
アコム
- 最低返済額
利用限度額30万円以下の場合・・・借入金額の4.2%以上
利用限度額30万超の場合・・・・・借入金額の3.0%以上
1,000円未満は切り上げ
プロミス
- 最低返済額
借入残高が30万円以下の場合・・・借入残高×3.61%
借入残高が30万超~100万円以下の場合
借入残高×2.53%
借入残高が100万円超の場合・・・借入金額×1.99%
1,000円未満切り上げ
SMBCモビット
- 最低返済額
10万円以下・・・4,000円
銀行
新生銀行
- 最低返済額
1~10万円・・・4,000円
みずほ銀行
- 最低返済額
1万円未満・・・全額
1万円以上50万円以下・・・1万円
三菱東京UFJ銀行
- 最低返済額
金利が年率8.1%超の場合・・・・10万円以下2,000円
金利が年率8.1%以下の場合・・・10万円以下1,000円
楽天銀行
- 最低返済額
10万円以内・・・2,000円
オリックス銀行
- 最低返済額
30万円以下・・・7,000円
住信SBIネット銀行
- 最低返済額
2,000円以下・・・・・・・全額
2,000円超10万円以下・・2,000円
最低返済額を下回らなければ返済額は変更できる?その方法とは
上記の表でもわかるように、最低返済額は低めに設定されているところが多いですよね。
月々の返済負担を考えれば、返済額は低い方が返済はしやすいかもしれません、
しかし、返済額には利息が含まれているので、低い金額での返済は、返済期間が長くなり利息の支払いも多くなります。
返済額には下限はありますが、上限はありません。
最低返済額を下回らなければ、自分の返せる金額で返してもいいので、少しでも多く返済することをおすすめします。
ただし、返済方法が銀行口座からの自動引き落としの場合は、基本的に最低返済額での返済で、金額を変更して引き落としをしてくれるカードローン会社は少ないです。
変更して引き落としをしてもらえない場合は、随時返済(繰り上げ返済)で返済額を増やしましょう。
金額を変更して引き落としをしてくれるカードローン会社一覧
会社名 | 変更方法 |
---|---|
新生銀行 | フリーダイヤルから申し込み |
楽天銀行 | 請求金額確定日(約定返済日の15日前)までに変更手続き 電話または会員ページから |
オリックス銀行 | オリックス銀行 返済日14日前の午前3時までに変更手続き 公式サイトのお客様専用サイト「メンバーズナビ」から手続き |
返済方法が35日サイクル制または約定返済日制(毎月指定期日)の場合は、最低返済額以上の金額を入金すればいいので、特に手続きの必要はありません。
返済額はシミュレーションできる!自分の返しやすい金額の設定を
カードローンは、早く多めに返すほうが得だとわかっていても、ついつい返済日に最低返済額だけの返済になりがちですよね。
特に、返済方法が口座振替の場合は、強制的に引き落としされるので返済に失敗せず安心ですが、最低返済額での返済になるので、なかなか借入額が減らないのが欠点。
その点、返済方法が35日サイクル制または約定返済日制(毎月指定期日)の場合は、口座振替と違い、自由に金額が設定できるので、自分流の返済計画をたてることができます。
その返済計画をたてる時にとっても便利なのが、カードロー会社の公式サイトにある返済額をシミュレーションできるフォーマット。
カードローン会社の公式サイトにアクセスして、シミュレーションのページに金額や利率・返済回数等を入力するだけで、瞬時に返済額がわかります。
もちろん、自分流の返済額を設定しなくても、最低返済額で返済していけば問題はありません。
しかし、最低返済額を低く設定している会社の場合は、月々の返済の負担は軽く感じますが、返済額の6割以上が利息として差し引かれるため、元金の返済は少しずつしかできないのです。
借入期間が長くなればなるほど、利息の支払額は多くなります。
カードローンは、最低返済額以上であればいくら返済してもいいので、無理なく返済できる金額を自分で設定して、返済していくことをおすすめします。
返済額に1円でも足りないと返済事故に!返済額の確認方法
自動的に返済ができるので、返済方法を口座振替にしている人は多いですよね。
忘れず口座に入金さえしておけば、遅れることなく返済ができるので、便利で安心です。
しかし、口座振替は1円でも足りないと引き落とされません。
そのため、カードローンの他にも口座振替をしている取引がある場合は、返済日の前日に通帳の残高を確認して入金しておかないと返済事故になります。
また、毎月同じ金額を返済していても、カードローンの返済額には利息が含まれているので、実際に返済している元金は、利息が差し引かれた残りの金額だけ。
そのため、追加で借入をした時に利用残高が増えたことで返済額を決める残高帯が変わって返済額が増えていることに気づかずに、残高不足で引き落とされずに返済事故になることもあるのです。
カードローンの返済額は、残高帯の金額より1円でも少ないまたは多くても残高帯が変わり、返済額も変わります。追加で利用をした時は返済日前に返済額を確認するようにしましょう。
返済額の確認は、公式サイトの会員ページや電話で確認できます。
また、事前に登録が必要ですが、カードローン会社によっては、返済日前に返済額や返済日をメールで知らせてくれる無料のサービスを行っているところもあるので、登録しておくと便利で、安心です。
月々の返済額だけでは金利の負担が大きくなる!随時返済で元金を減らす
カードローンは、遅れずに最低返済額さえ返済すれば、信用情報に傷がつくことはありません。
むしろ、返済能力の信用度がアップするぐらいです。
しかし、カードローン会社で決まっている最低返済額は、低く設定されているところが多く、最低返済額の返済だけを続けていても、なかなか返済は終わりません。
また、カードローンの利用金額には利息がかかるので、利用残高が多ければ多いほど、借入期間が長くなればなるほど、利息の支払い総額が多くなります。
もったいないですよね。
利息の支払い額は、減らそうと思えばいくらだって減らせるんですから・・・
利息の支払額を減らして、返済を早める、その方法は「随時返済(繰り上げ返済)」です。
随時返済とは、約定返済とは別に、自分の都合のいい時に返済できる金額を、カードを使ってATMから自由に入金する返済方法です。
随時返済で返済する金額は、カードローン会社によって全額元金として返済できるところと、最終返済日の翌日から随時返済する日までの日数分の利息がかかるところがあります。
そのため、随時返済額に利息がかかるところの場合は、利息以上の返済額の入金が必要です。
また、随時返済をすることで、約定返済だけで返済していくよりグッと元金が減るので、残高帯が変わり約定返済額が低くなることもあります。
その場合も、低くなる前の金額で返済を続けられるなら、そのまま金額を変えずに返済することをおすすめします。
返済額は返せる範囲で高めに設定!随時返済もプラスして上手に返済
カードローンは気軽に簡単に借りれるだけに、ついつい借りすぎてしまいがちです。
しかし、カードローンの借入金は借金です。
少ない金額でも毎月返していると、借金が減っているように思いますが、さらに追加で借入をすれば、返済した金額以上に借金を増やすことになるのです。
毎月返済を繰り返していても、低い金額の返済だと、なかなか元金部分が減らないのがカードローンの怖さ。
借入期間が長くなると、便利なはずのカードが苦しいカードに変わってしまうのです。
カードローンを賢く便利に利用するには、返せる金額を借りて短い期間で返すのがコツです。
カードローンの返済は、他の目的ローンと違い、随時返済をしても手数料がかからないので、随時返済もしながら上手に返済額を増やし、借入期間を短縮していきましょう。